グズマニア(ブロメリア)のお手入れ

非常に多くの品種があり、カラフルで美しい大変人気がある植物です。花のように見える部分は、花ではなく「苞」と言います。管理方法もとっても簡単。魅力的なのは、他の花に比べて鑑賞期間がとても長く楽しめることです。ご自宅にはもちろん、贈答用としても人気の高いグズマニア(ブロメリア)。そんなグズマニア(ブロメリア)の管理方法をご紹介させていただきます。

お手元に届いたら

グズマニア(ブロメリア)は、明るい日陰を好みます。ただし、直射日光は葉が焼けてしまいますので、注意しましょう。

室内なら「レースのカーテン越し等の間接光が入る場所」、戸外なら「直射日光のあたらない明るい日陰」、が目安です。

生育は20℃〜30℃が適温で、冬場でも10℃以上あるのがいいとされています。2〜3℃程度の寒さでも冬越しができる強い品種もありますが、冬場はなるべく室内で楽しみましょう。

水やりの目安

グズマニア(ブロメリア)は、水をあげる場所が少し変わっています。ほかの植物みたいに土に水をあげても吸収してくれません。注意しましょう。

  • 水をあげる場所は、株元の筒状になっている部分に溜めるようにして与えます。
  • 株の上から、溜まっている水が入れ替わるくらいたっぷり水をかけましょう。
  • 鉢の下から、水が少し出ているぐらいが良いです。
  • 株の上から与えることにより、ほこりも一緒に洗い流せます。

乾燥には強いので、水の与えすぎは根腐れの原因になります。空気中の湿度が高い環境を好みます。乾燥する時期は霧吹きで水をかけてあげてもいいでしょう。

ポイント

  • 葉が丸まってきたら水が足りないというサインです。すぐに充分な水を与えてください。
  • 通常は、1週間に1回程度水を入れ替えるように与えましょう。
  • 秋からは水を一度逆さまにして水を出し、ほんのわずかに水が残る程度にしましょう。
  • 冬越しは、15日に一回程度の水やりで充分です。午前中が最適です。また、温度が低くなるような環境では水をあまり与えないことがグズマニア(ブロメリア)を長く楽しむコツです。

肥料

肥料を与えすぎるとかえって傷んでしまいます。鑑賞期間に肥料は必要ありません。夏の生育期間中のみ、油粕と骨粉を8:2の割合で混ぜた置肥をし、それと同時に緩効性の化成肥料を1〜2ヶ月に1回ぐらい、あるいは薄めた液肥を月2〜3回与えます。液肥は株元の筒状の部分に与えましょう。この時期にたっぷり肥料を与えることで、花つきがよくなり、子株も丈夫に育ちます。

花が終わったら

一度咲き終わった花(苞)から再び花(苞)を咲かせることはありません。株元10cmのところで切って、グリーンとして鑑賞しましょう。

その後の増やし方(子株を育てる)

4〜9月の暖かい時期がベストです。

  1. 株元10cm程度の位置の花(苞)を切ります。
  2. 葉っぱを付け根から15cm程度残して全て切ります。(こうする事で、子株がでてきやすくなります)
  3. 子株が生長して15cm程度になったら親株から切り離します。(できるだけ根っこは残しましょう)
  4. 付け根を濡れた厚めのガーゼなどでつつみ、荒めの土(ピートモス等)に植えます。(ガーゼを濡らす際に発根剤を使うとより良いです)
  5. 植えてから2ヶ月ほどで、根がでます。土は乾かさないようにしましょう。
  6. 半年〜1年ほどで株が30〜50cm程度になります。
    <注>エスレル(植物生長調節剤)を一度だけ、葉が筒状になった所に与えてください。与える前後3日間は水を、前後1ヶ月間は肥料を与えないようにしてください。
  7. 4ヶ月後程度で花(苞)がつくでしょう。

3ヶ月経過しても変化がない場合は、もう一度同じ処理をしてみてください。

<注>エスレルは500倍に薄めたものを10cc程度使用します。

病害虫について

グズマニア(ブロメリア)は、病害虫の心配がほとんどありません。とっても簡単な植物なのです。 気をつけて頂きたい事は、

季節 病害虫 対処法
通年 カイガラムシ 風通しをよくして土を乾かしすぎなければ大丈夫です。
夏季 スリップス、アブラムシ 市販の農薬を使用すれば簡単に防除できます。
冬季 立ち枯れ病 根を腐らせないように、土は乾かしぎみにしましょう。